匠の技身近に触れて マイスターと交流「てくのまつり」

 川崎市内最高峰の匠(たくみ)と認定された「かわさきマイスター」らと交流できる「てくのまつり」が18日、同市高津区の市生活文化会館(てくのかわさき)で開かれた。来場者は体験講座などを通じて、日本の伝統工芸や職人たちのプロの技を身近に感じた。

 市はこれまで96人をマイスターとして認定。この日は友禅やアイロンかけ、食品サンプルなどの分野で活躍する18人が集まった。

 経済産業省認定伝統工芸士の一人、石渡弘信さん(74)は友禅の染色体験を指導した。下絵が描かれた布に筆を使って鮮やかに色付けをする子どもたちに優しく声を掛け、「普段触れる機会がないのでね。日本の伝統工芸の代表選手。親しんでもらえたら」と話した。

 横浜市港北区から家族3人で訪れ、初めて体験した児童(9)は「いろんな色の模様を描くのが面白かった。またやりたい」と言えば、妹(7)も「細かい作業は大変だったけど楽しかった」と、筆入れした完成品に満足そうだった。

 会場では、同施設の利用者がフラダンスや立廻(たちまわ)り剣術を披露したほか、絵画や陶器の展示なども行われていた。

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