オバマ氏の長崎訪問 要望へ 高校生平和大使、ハワイに出発

 核兵器廃絶の署名を集める長崎の高校生平和大使2人が19日、旧日本軍の真珠湾攻撃を受け、オバマ前米大統領の出身地でもある米ハワイに向け、長崎を出発した。

 2人は長崎東高3年の安野伊万里さん(18)と活水高3年の野瀬舞伽さん(18)。現地の高校教師でオバマ氏の妹のマヤ・ストロさんを訪ね、被爆地長崎訪問を要望するオバマ氏宛ての手紙を渡す予定。また平和の実現や日米交流の発展を願う田上富久長崎市長からの親書をハワイ州知事に届ける。真珠湾攻撃や長崎原爆などについて現地の若者と意見交換し、25日に帰国する。

 長崎市尾上町のJR長崎駅かもめ広場で出発式があり、支援者や、2人とともに核廃絶の署名を集める高校生らが期待や激励の言葉を述べた。2年前に広島でオバマ氏の演説を聞いた安野さんは「オバマ氏に宛てた手紙によって長崎訪問を実現させたい」と話し、野瀬さんは「日本の教育では学ぶことができない真珠湾攻撃を知りたい。若者との交流では原爆の悲劇を訴える」と意気込んだ。

出発式で抱負を述べる安野さん(左)と野瀬さん=長崎市、JR長崎駅かもめ広場

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