HTB、地場企業の中国進出後押し 通販サイト代理店に

 ハウステンボス(HTB、長崎県佐世保市)は19日、中国国営中央テレビ(CCTV)グループが運営するインターネット通販サイト「CCTVMALL」で4月から、九州・沖縄の商品をまとめる特約代理店になると発表した。地場企業の中国進出を後押しし、観光客誘致につなげる。

 CCTVによると、中国のインターネット通販市場は150兆円超の規模に成長している。中国政府は輸入拡大政策を取っており、約4300の取引先を持つCCTVMALLは昨年9月、日本の商品を専門に扱うサイト「日本館」を設立。焼酎や焼き物など九州各県の特産品を扱い、2020年度に九州内の売上高30億円を目指す。

 旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)を親会社に持つHTBが仲介役に入ることで「中国での事業ノウハウが分からない」「経費を抑えたい」といった小規模事業者の輸出へのハードルが下がる利点があるという。CCTV側は「ただ商品を並べるだけでは売れない。われわれなら動画で良さを伝えることができる」としている。

 発表会見で澤田秀雄社長は「九州にはすばらしい商品がありながら、まだ中国で知られていない。お手伝いし、九州やHTBに来てもらう人が増えたらうれしい」、CCTVMALLの肖飛(しょうひ)総裁は「優秀な品がより大きな市場に進出することを支援したい」と語った。

発表会見で記念撮影に応じる澤田社長(中央左)、CCTVMALLの肖飛総裁(右から2人目)ら=佐世保市、ハウステンボス

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