ひそかに寄せる期待の表れ? 「監督と同じ」背番号の選手たち

ソフトバンク・高橋純平とオリックス・中島宏之【写真:荒川祐史】

監督が現役時代に背負った番号を現在つけている選手は

 プロ野球選手の背番号は、ある一人の選手を象徴する特別なものになる場合がある。また、ダルビッシュ有投手(現カブス)の「11」を、後輩の大谷翔平投手(現エンゼルス)が継承したように、その背番号を誰が引き継ぐかという話は、しばしば取り沙汰される。

 ただし今回は、「先輩」ではなく「監督」の背番号に焦点を当てたい。パ・リーグ各球団の監督の現役時代の背番号を、チームの誰が着用しているのかを見ていく。

【北海道日本ハム・栗山英樹監督の「46」】
〇田中瑛斗投手(新入団)

 栗山監督がヤクルト時代につけていた「46」は、昨季まで瀬川隼郎氏が着用しており、今季からはルーキー・田中瑛が背負う。柳ヶ浦高校からドラフト3位で入団した田中瑛は、150キロに迫る速球と多彩な変化球が持ち味の右腕。184センチ、70キロのすらりとした体格と、端正なマスクでも話題をさらった。まずはファームでじっくり鍛えることになるだろうが、1軍の舞台での活躍を、監督も心待ちにしていることだろう。

【楽天・梨田昌孝監督の「8」】
〇今江年晶内野手(51試合32安打1本塁打10打点 打率.250)

 千葉ロッテ時代からなじみの深い「8」を、FAで楽天に移籍してからも身につけている今江。昨季は開幕直後の好調ぶりを維持することができず、故障もあって51試合の出場にとどまった。

【埼玉西武・辻発彦監督の「5」】
〇外崎修汰内野手(135試合113安打10本塁打48打点 打率.258)

 昨季、俊足とパンチ力を武器にレギュラーの座を手にし、侍ジャパンにも招集されるなど、大きな飛躍を遂げた外崎。鬼崎裕司内野手の現役引退に伴い、背番号「5」を着用することに。今季はますますの活躍が期待される。

鷹・工藤監督の「47」を背負う2015年ドラ1右腕

【千葉ロッテ・井口資仁監督の「7」】
〇鈴木大地内野手(143試合132安打11本塁打52打点 打率.260)

 井口監督自身が現役時代の「6」をそのまま着用して指揮を執るため、今回は福岡ダイエー時代の「7」とした。これをつけているのは、昨季も全試合に出場し、自身初の2桁本塁打、そしてゴールデングラブ賞を受賞した鈴木。今季は三塁に転向することとなったが、変わらぬキャプテンシーと熱いプレーで、チームを引っ張っていってくれることだろう。

【オリックス・福良淳一監督の「1」】
〇中島宏之内野手(124試合123安打9本塁打49打点 打率.285)

 2015年からオリックスでプレーしている中島。西武時代になじみの深い「3」は安達了一内野手が着用していたため、背番号「1」となった。昨季はパ・リーグのシーズン打率トップ10に入るなど、日本球界復帰後から着実に成績を上げてきている。今季もチームを引っ張る活躍を見せてほしい。

【福岡ソフトバンク・工藤公康監督の「47」】
〇高橋純平投手(1試合0勝0敗 防御率12.00)

「47」をつけているのは、2015年ドラフト1位の高橋純投手だ。2年目の昨年は、念願の1軍初登板を経験した。結果は3イニングスを投げて4失点とほろ苦いものになったが、これを糧に今季のさらなる飛躍が期待される。

 現役時代に長く背負った背番号なら、愛着もあるはずである。自分が指揮するチームにその番号をつけている選手がいるのならば、活躍してくれるに越したことはないだろう。自らが与えたわけではないとしても、ひそかに期待を抱くようなこともあるのかもしれない。そんなことを想像しながら彼らの活躍を見てみるのも、面白いのではないだろうか。

(Full-Count編集部)

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