交邦磨棒鋼センター、ネット販売事業を開始 利便性向上、受注増狙う

 宮崎精鋼グループの交邦磨棒鋼センター(本社・名古屋市中川区、社長・古市正興氏)は顧客の利便性向上、短納期化を狙った新事業に乗り出した。専用ページを設けた上で磨棒鋼、切断製品のインターネット販売をスタート。在庫状況、単価などを即座に確認、発注できる販売システムの始動を通じて、受注数量アップにつなげたい考えだ。

 同社は磨棒鋼製品の一本、一個といった超小口需要に短納期で対応する強みを持つ。従来から「みがき棒鋼のコンビニ」をコンセプトにきめ細かいサービスを展開してきたが、さらなる利便性向上、リードタイム短縮を目的にネット販売事業への進出を決めた。

 専用ページ「みがきの駅」を開設し、1月から新事業を開始した。オンラインで本社工場など5拠点に置く全製品の発注が可能で、画面上で希望数量を入力すると在庫状況、キロ当たりの単価、納期がすぐに確認できる。

 顧客が必要な情報をすばやく把握できるほか、受注データが基幹システムを通じてタイムリーに現場へ送られることから、これまで以上に発送までの時間短縮を図ることが可能となる。

 まず既存の取引先を対象にサービスを提供し、開始から1カ月半で約800件の受注を獲得。好調な滑り出しを見せている。新規ユーザーの問い合わせにも個別対応し、受注の間口を広げて数量増を目指す。

 古市社長は社員の業務効率改善効果にも期待を示す一方、「今のところ一定の反響が得られているが、段階的に利用度を上げるためのPR強化が不可欠だ」とコメント。「営業担当をはじめ、全社的な周知活動に取り組みたい」とした。

 「みがきの駅」URLはhttp://koho-c.co.jp/webshop。

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