佐渡島、子会社の佐藤商会をセキノ興産に譲渡

 鉄鋼二次製品・建材などの専門商社、佐渡島(本社・大阪市中央区、社長・矢田登志雄氏)は、100%子会社の佐藤商会(本社・山形市)を3月1日付でセキノ興産に事業譲渡する。佐渡島は東北地方に幅広い商圏と独自の経営ノウハウを持つセキノ興産が佐藤商会のより効率的な運営が可能と判断し、今回の譲渡に至った。契約の基本合意書は今月1日に交わした。

 佐藤商会は淀川製鋼所やJFE鋼板の表面処理鋼板など鉄鋼二次製品だけでなく、グレーチングやエクステリアなども取り扱う問屋。1947年に創業し、94年に長年取引のあった佐渡島が営業権を引き継ぎ100%子会社となった。佐藤商会は現在、従業員15人で、本社にはロールフォーミングといった板金用機械工具を有する。2017年2月期の売上高は6億円、純利益は600万円で、18年2月期も横ばいを見込んでいる。佐渡島克会長は「子会社化以来、安定した黒字経営が続いているが、業績は横ばいで推移している。金属屋根業界発展のためにも譲渡する形となった」と話す。

 セキノ興産は今回の譲渡で同社が取り扱っていないグレーチングやエクステリアなども引き継ぐため、同社の業容は拡大する。また、セキノ興産は山形県に4店舗があるが、将来的に手狭になっている山形店(山形市)と佐藤商会の統合も視野に入れている。

 佐渡島は東北地方に、仙台営業所(仙台市)と盛岡営業所(盛岡市)があり、両2拠点でのきめ細かなサービスや拡販に向けた営業を今後も展開していく方針だ。

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