海老名市中学校に専門医派遣 部活動生徒らに指導、過度な運動故障防止

 「オーバーユース」と呼ばれる過度な運動の繰り返しによる子どもたちのけがや故障を防ごうと、海老名市は22日、2018年度から市立中学校に整形外科医や専門のトレーナーを派遣する事業を始めることを明らかにした。成長期の体を大事にしてもらうよう、運動部に所属する生徒や顧問らを中心に助言や指導をする。

 市内中学校全6校が対象で、各校年1回程度の想定。成長期の身体の特徴を踏まえ、オーバーユースによるけがが起こる仕組みや未然防止のための方法などを指導し、効果的なトレーニング方法もアドバイスする。生徒や顧問のほか、部活動の外部指導者の参加も促していく。

 市は関連予算約40万円を18年度一般会計当初予算案に盛り込み、23日開会の市議会に提案する。市は学校現場や生徒らの反応、効果をみながら今後も継続・発展していきたい考えだ。

 市は昨年5月、市部活動検討委員会を立ち上げ、部活動のあり方について議論。今回の派遣事業は、検討委の報告書を基に教育委員会が1月に定めた市部活動方針を踏まえた。

 市教育支援課の担当者は、「中学校時代のオーバーユースによって、将来の芽をつぶしてはいけないとの視点に立って取り組む。知識や休養の必要性について、情報を広げていきたい」と説明した。

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