TARO賞 「芸術はロック」に最高賞 4月15日まで作品展 川崎市麻生区

岡本太郎賞に輝いた「さいあくななちゃん」

 次代のアーティストを発掘する「岡本太郎現代芸術賞」(TARO賞)の授賞式が2月15日、川崎市岡本太郎美術館(多摩区)で行われた。最高位の岡本太郎賞に「さいあくななちゃん」(26)が選ばれた。

 岡本太郎の精神を継承し、現代社会に鋭いメッセージを突きつける作家を評する同賞は今年で21回目。応募総数558点のうち、26組の作家が入選した。岡本太郎賞のほか、岡本敏子賞に弓指寛治さん(31)、特別賞に市川ヂュンさん(32)、冨安由真さん(34)、ユゥキユキさんが選ばれた。

 さいあくななちゃんは「絵、さいあく」とののしられたことを逆手に取って自らつけた名前。受賞作品の「芸術はロックンロールだ」は、約5年間に制作した作品を壁面に集約したもの。「苦しい時、音楽が助けてくれた。ロックがあったから生きて来られた。そんなロックみたいな絵を」と、1日も休まず描き続けている。審査員からは「負の力を進んで引き受けた彼女のパワーは今回の展示でもベラボーなまでに発揮されている」と評された。

 入選した26作品は4月15日まで、同館に展示されている。開館は午前9時30分から午後5時。月曜、3月22日、23日は休館。会期中、関連イベントを不定期で開催。詳細は同館ウェブサイトへ。問合せは【電話】044・900・9898。

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