なるほどおいしい「のらぼう菜」栽培学ぶ講座に親子連れ

 川崎の伝統野菜「のらぼう菜」について学ぶ講座と収穫体験が24日、川崎市多摩区の市農業技術支援センターで開かれた。親子連れ約40人が参加。講師を務めた同区菅野戸呂の農家で、地域特産物マイスター高橋孝次さん(86)の説明に耳を傾け、センターの畑で収穫方法を習った。

 のらぼう菜は同区菅地区に古くから伝わるアブラナ科の早春野菜で、間もなく収穫時期を迎える。かつて種から灯明の油を採取していたが、生産量が落ち込み、高橋さんが「菅のらぼう保存会」をつくり栽培を広めた。

 高橋さんは講座で、種まきから収穫まで6カ月かかるが、1シーズンに何回も収穫できて収量が多い特徴を説明。「歴史ある貴重な野菜を旬に食べれば元気になる」と話した。

 畑に出た参加者は、最初に中心の茎を切り、脇から伸びる茎を成長させる栽培方法を習った。高橋さんによると、今年は冬の寒さで成長が遅く、3月から5月上旬までが収穫のピークになりそう。同区生田から小学生の長男と参加した40代の女性は「習った技術で栽培して、たくさん収穫したい」と話していた。

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