本明川ダム付け替え道路着工 予備調査から35年

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 国が諫早市に計画している本明川ダム建設事業で、水没する県道などの付け替え道路の着工式が25日、市内であった。1983年の予備調査開始から35年、民主党政権の事業見直しによる規模縮小を経て、本格工事に着手する。ダムの完成は2024年度の予定。

 ダムは本明川上流の富川、上大渡野両町の一部に計画。09年の事業見直しで、利水から治水に目的を変更した。ダム高55・5メートル、総貯水容量620万立方メートル。総事業費は約500億円。完成後は1957年の諫早大水害規模の大雨に対応できる機能を持つ。

 両町の一部約45ヘクタール、計21世帯が水没する予定。地元住民でつくる本明川ダム建設対策協議会と国は昨年2月、土地と家屋の買収額基準となる損失補償基準協定書に調印。国が用地買収に入っている。

 付け替え道路は、県道富川渓線(総延長2・2キロ、幅員7メートル)▽市道大渡野古場線、古場落線、落線(同2・4キロ、同5メートル)▽工事用道路(同4・3キロ、同7メートル)。完成年度は未定。

 本野町の本野ふれあい会館であった着工式には約60人が出席。同協議会の藤山徳二会長(70)はあいさつで「国や県、諫早市は今後の振興策において地域の実情を鑑み、ダム建設を進めてほしい」と述べた。

本明川ダムの完成イメージ(国土交通省長崎河川国道事務所提供)
着工式で、くわ入れを行う藤山会長(中央)ら=諫早市、本野ふれあい会館