長崎市は24日、米ニューヨーク州在住で、1927年に日米両国市民が人形を贈り合った親善交流の歴史や長崎原爆の実相を現地で伝えている、コーネル大(同州)の宮崎広和教授(50)=東京出身=を「長崎平和特派員」に認定した。
人形交流は、米国の「排日移民法」(24年)で悪化した日米関係を修復しようと27年、約1万2千体の「青い目の人形」が日本に届き、返礼に長崎の「長崎瓊子」など58体が海を渡った。宮崎教授は90周年となった昨年、現地で人形の展示会や被爆体験講話などを実現させた。
宮崎教授は同日、同市平野町の長崎原爆資料館で田上富久市長から認定証を受け取った。「米国で核兵器廃絶を訴えるのは難しいが、若者の間で盛り上がりつつある銃規制に向けた動きと組み合わせて平和を訴えていければ」と話した。
同特派員は、海外で核兵器の脅威や平和への願いを伝える活動をしている個人や団体を対象に2010年創設。認定はこれで個人22人・1団体になった。
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