UACJ銅管、高耐食新銅管の本格生産開始 エアコン向けに採用

 UACJ銅管は2017年度下期から高耐食の新銅管DANTの本格生産を開始した。すでに特殊用途で少量生産されていたが、このほど国内大手エアコンメーカーで採用が決まった。

 主力生産拠点である愛知県豊川市の伸銅所に加えて、マレーシア子会社でも生産を始めている。

 今後、量が増えれば設備投資を検討する考え。松下社長は「エアコン向けで標準的な材料にしていきたい」と期待している。

 DANTはりんの配合を従来品から大幅に増やし、アリの巣状腐食を抑制したことが特徴。熱交換効率を高める内面の微細な溝形状はこれまでと同じもので供給可能なほか、曲げや拡管などユーザーの加工性も維持している。

 現在までに国内大手エアコンメーカー1社で採用。サンプル品は幅広く供給しており、今後は顧客基盤のさらなる拡大を目指す。採用が広がり需要が増えれば、生産設備の増設や改造も視野に入る。マレーシアの子会社では伸銅所から中間製品である原管の供給を受け、日系エアコンメーカー向けに製造している。

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