作品展示や史跡巡り 「東白楽商店会 春の文化祭」

 東急東横線東白楽駅(横浜市神奈川区)周辺の店舗を中心に、アート作品の展示や史跡巡りなどを行う「東白楽商店会 春の文化祭」が、3月1日から開かれる。インターネット上で誕生し、地域や業態に関係なくつながる「東白楽商店会」が実際のイベントを初めて開催。ネットの強みを生かして幅広くにぎわいを創出し、町おこしを図る。

 同商店会を立ち上げたのは、マッサージ店を営む箕輪裕也さん(42)。2011年に同駅前に店を構えたが、年々シャッターを下ろす店が増えていくことが気になっていた。活気が薄れ、「街全体がだめになってしまうのでは」との危機感が募り、16年に同商店会を立ち上げた。

 目的はネット上に「東白楽」を広めること。会員は自身のマッサージ店のほか、銭湯やカフェ、ダイニングバーなど8店舗。区外で営業する店もあり、「違う地域などを検索した言葉にも、商店会が引っ掛かると考えた」と狙いを明かす。街の外からも人を呼び込もうと企画した文化祭も、同じ考えが出発点だ。

 中心となる催しの一つは、同線白楽駅そばのカフェ「doudou」での展示。1〜7日は、広い世代に人気があり、検索数の多い「猫」をテーマにした写真や絵画、手作りの服などの作品を集める。8〜15日は「私の街」からイメージした写真や書、音の作品が並ぶ。近くに住む写真家の白石知栄さん(35)は「隠れた場所を撮影した。鑑賞後に街を歩き、ここかなあと探してほしい」と話す。

 銭湯とカフェ、マッサージのコラボイベント、音楽ライブなども開催予定。箕輪さんは「文化祭は1年に2度ほど開催していきたい。これをきっかけに実際の店舗の間にもつながりが生まれれば」と期待する。

 文化祭は3月15日まで。詳細は「東白楽商店会」のサイト(http://higashihakuraku.yokohama/)。

© 株式会社神奈川新聞社