《いか文庫 本日は閉店なり》猫とイカの相性は!?

『写真集 必死すぎるネコ』 著:沖 昌之 1200円 辰巳出版 『猫といっしょに いるだけで』 著:森下典子 590円 新潮文庫

店主(以下 店) :バイトちゃんおつかれさまー。早くも2月だねー。

バイトちゃん(以下 バ) :早いですねー。

店:2、に、にゃ、にゃん…って、ちょっと無理やりだけど、猫の月ということで! この写真集を見て! 

バ:『必死すぎるネコ』って! タイトルからして、気になる! 

店:その名の通り、必死な猫がたくさん出てくる写真集だよ。そのままでかわいい猫も見ていて楽しいけど、この必死な猫たちも、思わずふき出しちゃう愛くるしさがあるんだよねぇ。

バ:店主の一番のお気に入りの「必死すぎる」猫は、どの子ですか?

店:まずこの表紙。バランス取りながら覗き見してる猫が最高でしょー。あとは、いやいや無理でしょ、っていうくらいの隙間を通ろうとしてる姿とか、塀にぶらーんってぶら下がってる子もいいよね〜。

バ:表紙の猫のお尻、たまらない!

店:猫同士で喧嘩してる時の顔とか、木にしがみついているところとか、あと何となく、哀愁漂っている気がするところもお気に入りだよ。

バ:じっくり見せてください! そういえば、私も最近猫の本を読んだんですよ。

店:おお! 同じタイミング! 

バ:森下典子さんの『猫といっしょにいるだけで』という猫との生活を綴ったエッセイ集です!

店:どんな内容なの? 

バ:作者の自宅の庭先で野良猫が子猫を産むところからスタートするのですが、作者はもともと猫好きではないので、最初は猫に対して嫌悪感を抱いているんです。

店:へぇ! 嫌悪感があったのに、猫の本を書かれたんだね。

バ:野良猫の鳴き声とか、おしっこの臭いとか、「もう、やめてくれよ」と思っていたはずなのに…。

店:はずなのに…。

バ:一緒に生活をしていくなかで、ふとした時に見せるさびしげな表情や、自分の元に寄ってきた時のぬくもりを感じたりしていくうちに、「あれ? かわいいかも!?」と猫への気持ちの矢印が、ちょっとずつ右肩上がりになっていくんです。

店:右肩上がりに! 

バ:もともと猫が大好きな方は、猫にハマっていく過程にうんうん頷きながら読める本だし、あまり猫が得意じゃない方にもオススメできる一冊だなぁと感じました。

店:実は私も、あまり猫が得意じゃないんだけど、猫好きになりたいって前から思ってたのよね。てことはこの本、私にもぴったりだね! 

バ:はい! ぜひ読んでみてください! ちなみに、猫にはイカを与えてはいけないんですよ! 

店:エッ! にゃんてこったー! 

バ:イカを食べると、猫に必要な栄養素が壊れてしまうので…相性はよくないんです。でも、私たちがこの2冊を読むことで、猫とお近づきになれたら…。

店:お近づきになりましょう! さっそく読みます!

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