警察官募集のポスター揮毫 書道家の武田双雲さん

 「誇りを持って夢をかなえてほしい」−。神奈川県内在住の書道家、武田双雲さん(42)が揮毫(きごう)を担当した県警警察官の2018年度募集ポスターが26日、お披露目された。受験者数の減少に悩む県警は「人々を引き付ける芸術作品になった」と受験者増に期待を寄せる。

 ポスターに大書されたのは「叶」の一字。警察のシンボルマークである旭日章を「口」の中にあしらった。丸みを帯びさせることで「優しさ」を、飛び散った墨汁で「力強さ」を表現したという。夢を大事にするという県警の採用方針を聞いた武田さんが、構想に3日間をかけて自信作に仕上げた。

 26日に、県警本部で伊藤泰充警務部長に完成作を手渡した武田さんは「素晴らしい仕事をしている警察官に感謝と敬意を込めて書いた。すごく気に入っている」と話した。

 県警警務課によると、17年度の受験者数は3863人で、07年度以降最も多かった12年度(6351人)の約6割にとどまった。18年度は、年齢要件を30歳から35歳に引き上げ、裾野の拡大による即戦力確保を目指す。問い合わせは、県警の採用フリーダイヤル(0120)034145。

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