米国で3〜5時間の飛行を可能にしたハイブリッド・ドローンの販売開始 米国Harris Aerial社(フロリダ州オーランド)は、ガソリンと電気のハイブリッド方式で3〜5時間の飛行を可能にするCARRIER H4 HYBRIDドローンの発売を発表した。

4.3リットルの燃料タンクで3時間の飛行

H2000 Hybrid Generator発電機

 CARRIER H4 HYBRIDドローンは、H2000 Hybrid Generatorという発電機を搭載したクアッドコプター。ガソリンによる発電というハイブリッド方式により、3〜5時間の飛行が可能になる。H2000発電機の重量は4kgで、総出力は1.8kW。燃料の消費量は750g/kw・hで、ホバリング時は1時間で1.5リットルを消費する。適応温度は-20〜40℃で、海上2,000mまで対応する。CARRIER H4 HYBRIDドローンの推奨ペイロードは3kg。ペイロードを最小にすると最大5時間の飛行が可能になる。また最大ペイロードは5kgだが、その場合は1.5時間のフライトになる。機体のサイズは、ホイールベースで1,376mmだが、45%のサイズまでプロペラを取り付けたまま折りたためる構造になっている。飛行速度は15m/sで、4リットルの燃料で3時間の飛行が可能になる。同社のサイトに掲載されている情報によれば、CARRIER H4 HYBRIDドローンは試験機ではなく、生産中の状態で商品としての出荷を準備している段階にある。
 ハリス・エアリアルのベンジャミン・ハリス社長は、「ハイブリッド・ドローンは、現在市場で販売されている他のドローンよりも大幅に優れた性能を発揮します」と話し、「ハイブリッド・ドローンを使用することで、バッテリの交換や充電が不要になり、素早い物資の供給や人命救助などにドローンを活用できます」と幅広い用途について語る。
 米国に問い合わせたところ、製品の出荷予定は6〜8週間後で、価格は$28,000(約300万円)から。日本での飛行の可否については未確認とのこと。

CARRIER H4 HYBRIDドローンは45%のサイズに折りたためる

Harris Aerial社について
 Harris Aerial社は、地理空間測量、緊急時対応、ユーティリティ検査、捜索救助、農業、プロの映画撮影のための大型ドローンを製造するメーカー。同社のドローンは米国内で製造され、先進的なCNCマシニングと様々な3D印刷機能により、ドローンの用途に合わせた技術革新を推進している。

harrisaerial.com

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