もう一度走る<<18>>/Yasuko Marue

二度目の皮膚移植手術の後もラン君は変わらずに甘えてくれます。

体調を崩すこともなく穏やかに過ごしていると感じます。

三年以上も外で暮らしていたラン君が

人を信じて

心を開いてくれて

甘えてくれるようになって

本当に嬉しい変化です。

時々

“怪我をした猫を保護してエライね”

そう言われることがあります。

忙しくなったのは事実です。

でも、エライだなんて、とんでもないです。

エライのは

ラン君です。

それまで外で自由に暮らしていた子が家の中で暮らすことはストレスも多いと思います。

新しい環境に馴染もうとして一生懸命です。

私は、その変化を見ているだけで幸せです。

ちょっとの変化でも私を笑顔にしてくれます。

時には嬉しくて涙が溢れてくることがあります。

ラン君は現状を受け入れていると感じます。

毎日通院していた時も

驚くほど協力的でした。

処置をしている間も

威嚇することも

抵抗することもなく

先生に

“ランちゃんは根に持たない、いい子ですね”と

何度も言われました。

どうして、こんなにいい子なの?

ラン君に度々聞いてきました。

私がラン君から学んだことはたくさんあります。

言葉を話せたら

“あきらめない!”

“できることをやる!”

“自然体が一番さ!”

きっと

こう言うでしょう。

入院生活が2ヶ月近くなると

ある事実が判明しました。

に続く

著者:Yasuko Marue (from STORYS.JP)

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