手帳友の会井原氏 ウクライナで講演 来月、原発事故から32年

 県被爆者手帳友の会の井原東洋一会長(81)は28日、旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原発事故から4月で32年となるのに合わせ、同国や隣国のベラルーシを訪問し、被爆体験や長崎の平和活動などを伝える講演をすることを明らかにした。

 原発事故後、立ち入り制限区域の外に建設されたウクライナの都市スラブチチ市の市長や、原発事故の被災者を支援する現地NPO法人などの招きで訪問。4月24日にウクライナ入りし、同市や首都キエフで市民や中高生らに向けて計3回講演する。

 事故による避難者らとの意見交換会にも臨み、事故発生日の26日には、キエフで犠牲者の追悼行事に参列。30日からはベラルーシを訪れ、首都ミンスクの大学で講演する。

 井原会長は「核と人類は共存できず、核兵器も原発もなくすべきだ。国際的に協力して、核廃絶を実現しようと訴えたい」と話した。

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