〔霧島山(新燃岳)〕昨年10月以来となる噴火発生か、宮崎県高原町付近で降灰との連絡(3/1)

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福岡管区気象台・鹿児島地方気象台は1日11:50、鹿児島・宮崎県境の霧島山(新燃岳)に「火山の状況に関する解説情報 第20号」を発表しました。
新燃岳では、きょう1日、噴火が発生した模様です。11:00頃、宮崎県高原町付近で降灰との連絡がありました。なお、噴煙などの状況は天候不良のため不明です。
新燃岳では1日08:15頃から火山性微動が発生し、11:40現在も継続し振幅も次第に増大しています。火山性地震も多い状態で経過し、振幅のやや大きな地震も時々発生しています。噴煙などの状況は天候不良のため不明です。
気象庁では、2017年10月31日に発表した、霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベル3(入山規制)を継続し、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があるとして警戒を、また風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意を呼びかけています。爆発的噴火に伴う大きな空振による窓ガラスの破損や降雨時の土石流、火山ガスの情報などにも留意が必要です。

【火山性地震、火山性微動の発生回数】(速報値含む)
         火山性地震  火山性微動
2月  24日      23回      0回
    25日      103回      0回
    26日      22回      0回
    27日       9回      0回
    28日      65回      2回
3月   1日(00~10時) 40回      2回

■防災上の注意点
【火口周辺での警戒が必要な市町村】
・宮崎県 :小林市
・鹿児島県:霧島市

【警戒・注意事項】
・警戒:(火口から概ね2kmまで)弾道を描いて飛散する大きな噴石/(火口から概ね1kmまで)火砕流
・注意:(風下側)火山灰、小さな噴石(火山れき)、火山ガス/空振による窓ガラスの破損/降雨時の土石流

■霧島山(新燃岳)火山活動の経過
<2017年>
・05/26 14:00 レベル1(活火山であることに留意)引下げ。
・7月頃から  霧島山の深い場所で膨張する傾向が認められるように。
・09/23から  火山性地震が日に10回以上観測されるなど次第に増加。
・10/04    現地調査で西側斜面の割れ目付近及び割れ目の下方で引き続き噴気と弱い熱異常域を確認。火山性地震は日に39回に増加。
・10/05 23:35 レベル2(火口周辺規制)に引上げ。
・10/06    1日の火山性地震の回数が163回に達する。
・10/09 15:12 火山性微動に伴う傾斜変動を観測。火山性微動は15:53まで観測された。
・   22:21 火山性微動が連続して発生。
・10/11 05:34 噴火発生。火口縁上300mまで噴煙上昇も、噴石飛散はなし。
・   11:05 レベル3(入山規制)に引上げ。
・10/15 19:00 火口周辺警報切替発表。噴火警戒レベル3は継続、噴石や火砕流の警戒範囲を火口から概ね3kmに拡大。
・10/17 00:30 この頃を最後に以降は噴火の発生なし。
・10/31 14:00 火口周辺警報切替発表。噴火警戒レベル3は継続、噴石の警戒範囲を火口から概ね2kmに、火砕流の警戒範囲を火口から概ね1kmに縮小。

<2018年>
・01/15    火山性地震が一時的に増加、16~17日には火山性微動も計3回観測。
・01/31    現地調査では、新燃岳西側斜面の割れ目付近及び割れ目下方の噴気の状態や熱異常域の分布に特段の変化は認められず。

※GNSS連続観測では、2017年7月頃から霧島山を挟む基線の伸びが継続していることから、霧島山の深い場所でマグマの蓄積が続いていると考えらる。今後、多量のマグマが新燃岳直下へ供給されれば、規模の大きな噴火が発生する可能性も。

◆用語解説
「噴火警戒レベル」
・火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲や、とるべき防災対応を5段階に区分して発表する指標で、避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる。
 レベル5(避難):危険な居住地域からの避難等が必要。
 レベル4(避難準備):警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要。
●レベル3(入山規制)●:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。●現在の新燃岳の噴火警戒レベル●
 レベル2(火口周辺規制):火口周辺への立入規制等。
 レベル1(活火山であることに留意):状況に応じて火口内への立入規制等。

「火山性地震と火山性微動」
・火山性地震は、火山体およびその近傍で発生する地震の名称で、地下でなんらかの破壊現象が起きて発生すると考えられている。
・火山性微動は、火山に発生する震動のうち、火山性地震とは異なり震動が数十秒から数時間も継続する、波形の総称。地下のマグマやガス、熱水など流体の移動や振動が原因と考えられており、噴火に伴う微動もある。