悪天候で浮上したF1追加テスト案、2チームの反対で立ち消えに。「利己的」と怒りの声も

 マクラーレンF1チームのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、今週のテストが悪天候に見舞われたために、日程を変更するというプランについて話し合ったが、全チームの合意がなされなかったために実現が不可能な見通しになったと明かし、反対したチームを批判した。

 今週のバルセロナを厳しい寒波が襲い、初日からテストに理想的なコンディションではなかった上に、3日目は雪と雨に見舞われてほとんどのチームが走行を行わなかった。続く4日目も、雨が降るとの予報が出ている。

 プレシーズンテストとして合計8日間が用意されているが、第1回テストでどのチームも天候の影響で走行時間を失っており、事前に水曜には雪が降ることが分かっていたため、チーム代表たちが集まり、2日金曜、4日日曜、あるいは5日月曜に追加のテストデー(実質的には水曜の代わり)を設けるという案について話し合っていたという。

 しかし、2チームが反対し、今の段階でテスト日程の変更を行うために必要な全10チームの合意が得られなかったことで、このままでは実現が不可能となった。ブーリエはこの2チームは「自分勝手」であると憤りを示している。

「テスト日程を変更するためには、全会一致で合意する必要がある」とブーリエはSky Sportsに対して語った。

「だが、昨日(2月27日)の段階で、2チームが日程変更に反対していたようだ」

「開幕戦に向けて、テストは8日間。この期間にしっかりコース上で走りこむ必要がある。信頼性の問題を解決するなど、やるべきことは多い」

「金を無駄にすることになる。我々は多額の費用をかけてここに来ている。サーキットは2週間にわたって押さえてある。だから今日(2月28日)のテストデーを後に回すことも可能だった。天気予報では、日曜か月曜には天候が回復するといわれているのだ」

「(反対チームの)利己主義によって、無駄な費用を支払わなければならない」

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