昭和電工、アルミ合金の研究開発強化 喜多方に評価センター新設

 昭和電工は先月28日、アルミ合金の開発強化を図るため、事業開発センター融合製品開発研究所(神奈川県)の傘下組織として喜多方事業所(福島県)内に研究施設「アルミ製品評価センター」を開設したと発表した。全社機能として合金解析・開発に係る機能を充実させ、鋳造・鍛造・押出品をはじめとするアルミ製品の合金開発を促進する。

 また、事業開発センター傘下の分析物性センター及び計算科学・情報センター(千葉県)と連携して解析技術を強化し、有機・無機・金属の各素材との融合による新たなマルチマテリアルの提案も進める。

 自動車軽量化ニーズの高まりなどから自動車用部品でのアルミ製品の採用が拡大する中、同社は自動車用アルミ部材として連続鋳造棒「ショウティック」や同製品を素材とした鍛造品、大型押出品、電気自動車向けパワー半導体冷却器を製造・販売している。

 今後もこれら製品が自動車のさらなる軽量化に貢献するためには高強度化を実現する合金技術の進化が必要となるため、鋳造・鍛造品の製造・開発拠点である喜多方事業所に新たな研究施設を設置することを決めた。

 28日には田中淳取締役常務執行役員、高崎完二執行役員、和田哲夫執行役員など関係者が現地で開所式を行った。

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