FC横浜アズール、「イトゥアーノFC横浜」で再出発 横浜市青葉区

新体制で今シーズンに臨む選手

 青葉区を拠点に活動する社会人サッカークラブ「FC横浜アズール」が運営体制、チーム名を一新し、「イトゥアーノFC横浜」として3月1日から再始動する。今後は法人運営のクラブチームとしてJリーグを目指す。

 アズールは2011年、区内在住の川村弘毅さんが設立したサッカークラブ。10代の大学生から30代の社会人まで約30人が在籍しており、所属する神奈川県2部リーグでは昨シーズン3位の成績を収めている。

 体制変更は、最終目標であるJリーグ昇格のための運営基盤強化が目的。新たに母体となるのは、子ども向けサッカー教室などを幅広く手掛けている特定非営利活動法人セイントフットサッカークラブ(保土ケ谷区・武田亮理事長)。同法人は2017年からブラジル1部リーグ所属の名門「イトゥアーノFC」と業務提携しており、選手育成のノウハウなどを共有していく予定だ。そのため、チーム名やチームカラーも合わせ、「アズール」から「イトゥアーノ」に名称を変更することになった。

 同法人はサッカー教室を通じて、約2000人の子どもと関わっており、4月には中学生を対象とした「イトゥアーノFC横浜ジュニアユース」を立ち上げる予定。トップチームとなる「イトゥアーノFC横浜」を含め、選手やスタッフなど総勢100人体制と規模を大幅に拡大するという。

ブラジルとパイプ

 今後はブラジルと日本の「イトゥアーノ」同士で選手の移籍などを積極的に行うことも視野に入れる。ブラジルの若手有望選手が日本で活躍する機会を作るほか、日本人選手がサッカー強豪国のブラジルで練習できる環境も整えていく考えだ。武田理事長は「今後は埋もれた才能を発掘し、プロ選手を育成するプロクラブになることも目標とする」と話している。

青葉区を中心に

 新体制となっても練習場所は引き続き区内が中心になる。トップチームの強化ディレクターとなる川村さんは「チームの本質は何も変わらない」と話している。今後はジュニアユースとの合同練習や交流会などを行っていく予定だ。武田理事長は「区内の企業とも連携しながら、選手たちがサッカーに専念できる環境づくりも行えれば。まちに愛されるクラブを目指していきたい」と話している。

 チームキャプテンを務める山品俊裕さんは「不安はまったくない。こうした環境でサッカーができるのは幸せなこと」と話し、「子どもたちの模範になるよう、チームとして結果を残していきたい」と語った。

 同クラブが所属している県2部リーグは、4月に開幕する。

© 株式会社タウンニュース社