2018年度戸塚区予算案 区制80周年に主眼 1億566万円を計上 横浜市戸塚区

 2018年度の戸塚区の自主企画事業予算案が発表された。「区制80周年に向けて、こころ豊かな『とつか』」をテーマに、周年事業に重点が置かれるほか、地域緑化や青少年育成などに1億566万7千円計上されている。

 今予算案の自主企画事業は5項目で構成されている=表参照。区が特に注力するのは、来年4月に迎える区制80周年関連事業。地域住民で組織された実行委員会と連携し、記念の年を盛り上げる方針だ。具体的には、戸塚の魅力をさらに周知するための記念誌やPR動画の制作、区制70周年の際に誕生したキャラクター「ウナシー」のグッズ作成と配布があがっている。

新規事業に美化活動など

 新規事業としては「とつか花できれいなまちづくり」が掲げられた。これは、昨年開催された「第33回全国都市緑化よこはまフェア」期間中に、戸塚駅西口で実施した「花と緑でお出迎え」の活動を引き継いだもの。戸塚駅・東戸塚駅の周辺で住民や商店会、企業と協働で行う花植えなどを通し、地域緑化や環境美化につなげていく考えだ。

 また、区民の健康維持増進のため、新たにマラソンとピクニックを融合させた「マラニック」も実施する。日頃、運動習慣の少ない人が対象。誰でも気軽に取り組めるこのスポーツを普及するため、啓発講座などにも力を注ぐという。

青少年育成に注力

 継続事業の中で重視されているのが青少年健全育成事業。中でも、昨年好評だった「とつかこども起業塾」を引き続き行う。区内の小学校高学年から中学生に地元飲食店で商品作りなどを学んでもらい、店舗経営の楽しさと難しさを通して将来的な職業観を育てることが目的だ。作成した商品は昨年度と同様、区民まつりで販売を予定している。

 さらに、防災や防犯の強化をはじめ、区内にある工場の裏側を見せる「とつか工場さんぽ」や、音楽の街づくり事業の一環で商店会支援でもある「はしご酒ライブ」も継続する。

 区予算調整係担当者は「まずは区制80周年に向けて着実に準備していく。節目を区民全体で祝い、これまで以上に戸塚に愛着を持ってもらえれば。また、これらの事業を通して人と人をつなげ、区民をいっそう元気にできるような編成にした」と話す。

 予算案は市会で可決後、確定となる。

昨年開催された「とつか工場さんぽ」

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