誰も見たことのないものを、次々と世に送り出す、たかくら新産業の高倉健社長。自分、不器用ですから。とは言わないけれど、会社の姿勢は愚直そのもの。そんな会社のものづくりの秘密について、お話を聞きました。
小木:今月号のゲストは、日本のオーガニック業界のパイオニア、たかくら新産業の、高倉社長にお越しいただきました。
高倉:今日はよろしくお願いします。
小木:さて、まずはたかくら新産業について読者の方にご紹介していきましょうか。いろいろなブランドを展開していますよね。たとえば、天然成分100%の虫が嫌がる香りスプレー。これは大ヒット商品で、使ったことがある人も多いのではないかと思います。
高倉:《パーフェクト ポーション》のボディスプレーですね。これは、オーストラリアで出合ったブランドです。僕が会社を設立したのは、1993年で、最初の頃は海外で見つけてきたブランドを日本に紹介していたんです。
小木:そして今では、自社でオリジナルブランドをいくつも展開するメーカーでもありますよね。
高倉:《メイド オブ オーガニクス》というブランドを設立したのが2008年です。ブランドコンセプトは”かぞくに使ってほしいもの“。
小木:当時の日本は、まだまだオーガニックの黎明期でしたよね。
高倉:はい。だからちゃんとしたオーガニックを日本に広めたかったんです。
小木:《メイド オブ オーガニクス》のマヌカハニーとレザーウッドハニーが入っているのど用スプレーは、最近のヒット商品ですよね。のど用スプレーは世の中にすでにあった製品ジャンルですが、それをオーガニックでつくろうと思いつくのが高倉社長のすごいところ。世の中にまだない商品をつくる、高い企画力と熱量があります。
高倉:僕らは、商品企画を考えるときに、”売れるかどうか“ということを最初から考えないんですよ。
小木:つまり、売るためのマーケティングが先ではない、ということですね。
高倉:はい。この商品は誰かをハッピーにするか?ということを、まずは徹底的に考えます。人を幸せにする。それが僕らの使命だと思っているんです。
小木:コスメキッチンのフィロソフィにも、”ハッピーな本物を届ける“というものがあります。安心安全で、使った人がハッピーになれるものしか売りたくないんです。
高倉:小木さんは小売だけど、考え方は一緒ですよね。僕らは、オーガニックやナチュラルなアイテムをデイリーユースにする、ということも会社のミッションに掲げています。日本のオーガニックってやはりまだ高価じゃないですか。それをみんなが毎日使えるようにしたいんです。
小木:海外だと、オーガニックがもっと身近なものですよね。売っている場所も価格も、日常的に手に入りやすい環境になっています。
高倉:日本もそうなるように変えていきたいんです。だから僕らは、品質の高いものを、できるだけ安く売るという商売をしています。
小木:となると当然、利幅も狭くなりますよね。
高倉:はい(笑)。利益率は普通のメーカーに比べて低いと思います。
小木:でも、たかくら新産業は、きちんと利益をあげている。つまり、ヒット商品がたくさんある。そしてそれは、”誰かをハッピーにする“という、ものづくりの姿勢や会社のビジョンが世の中に認められている証拠だと思います。
高倉:誠実でまじめにやっているけど、まぁまぁ儲かっている。社員もハッピーだよねという会社になりたいんです。
小木:僕らも同じ思いです。高倉社長、これからも一緒に頑張っていきましょう!
《THIS MONTH GUEST》
たかくら新産業 代表取締役 高倉 健(たかくら けん)さん
1964年、京都府生まれ。明治大学卒業後に西武百貨店に入社。1993年にたかくら新産業を設立。2008年にオリジナルブランド《メイド オブ オーガニクス》を立ち上げる
HONEY VALENTINE
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