住吉橋で渡り初め式 架け替え工事が完了 小田原市

修理工事中の住吉橋=小田原市教育委員会提供

 昨年5月から行われていた、小田原城跡住吉橋保存修理工事が2月に完了。3月4日(日)、新しく生まれ変わった橋の完成を記念して「渡り初め式」が開かれる。

 住吉橋は1990年、史跡整備の一環で復元された橋。整備されてから27年が経過し、木材が著しく劣化したことから、伝統的な木工技術を用いた、架け替え工事が実施されていた。

 山一産業(株)(飯田岡)が工事施工を請け負い、日本伝統建築技能認定者で文化財建造物木工技能者でもある芹澤毅さんが棟梁を務めた。芹澤さんは90年の復元工事の際の棟梁、芹澤伸明さんの息子で自らも工事に携わった。芹澤さんは「親子二代で棟梁という稀な機会をいただいたことをありがたく思う」と話した。また「次の時代の人たちが今よりもっと日本の価値ある仕事に専念できるよう、仲間たちと共に踏ん張り続けなければいけない。小田原の木と匠の文化を継承するために」と語った。

 式典は住吉橋前で3月4日(日)午前10時から。雨天決行。加藤憲一市長と工事関係者らによるテープカットの後、渡り初めを開始する。渡り初めは、現地に行けば誰でも参加が可能。

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