相模女子大、ミカンのアロマを商品化 大磯町商工会と連携 相模原市南区

プロジェクトに携わるメンバー=2月15日 相模女子大学

 相模女子大学・同短期大学部(風間誠史学長)で2月15日、大磯町産ミカンを活用したアロマオイルの試作品発表会が行われた。この試作品は、まちおこしの一環として廃棄ミカンを使った名産品の開発を進めてきた大磯町商工会(重田照夫会長)が完成させたもの。今後は両者が連携するプロジェクトとして、学生の視点や意見を取り入れながら、来年度中の商品化を目指していく。

 プロジェクトのタイトルは「マチ、カオル。Oiso」。ミカン栽培が盛んな大磯町では、大きな実の収穫を目的に夏頃に間引きをするが、落とされた実は放置されてきた。これを有効活用しようと、大磯町商工会女性部(高橋みどり部長)が昨夏より議論を重ね、アロマオイルの商品化というアイデアが生まれた。ただ当初は「実現性の面から部内でも反対が多かった」と高橋部長は話す。それでも若いミカン農家からの「ぜひ頑張ってほしい」との声に後押しされプロジェクトをスタート。大磯町と同商工会、中南信用金庫とともに「商工業者等支援に向けた連携と協力に関する協定」を締結していた横浜銀行に協力を要請した。

 要請を受けた横浜銀行は高知県の加工業者との連絡調整など全面的に支援にあたった。さらに「アロマオイル関連の商品化には、若い人の感性が必要」と考え、相模女子大学にプロジェクトへの協力を要請。昨年12月に同行と大磯町商工会が学生にプレゼンを行った結果、24人が参加を決めた。

 相模女子大学・同短期大学の学生は完成した試作品をもとに、香りのモニターやパッケージのデザイン、SNSなどを利用した広報活動に協力する。またミカンの花が咲く時期や、間引きの行われる夏を目安に大磯町を訪れ、フィールドワークにもあたる予定だ。

 風間学長は「女性ならではの発想力で立ち上がったプロジェクトに学生が参加できるのは意義のあること。大磯町商工会女性部の皆さんから多くのことを学んでほしい」と話した。

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