別所1丁目旧土木事務所 跡地に7階建て共同住宅 市、大和地所に売却へ 横浜市南区

地域ケアプラザやマンション建設が決まった跡地

 別所1丁目の旧南土木事務所跡地の公募売却先が大和地所レジデンス=東京都=に決まったことが2月15日に市から発表された。当初の条件に含まれていた地域ケアプラザ、子育て支援施設に7階建てで75戸の分譲マンションが加わる建物を作る計画。市は3月中に売買契約を結び、約9億1千万円で売却する。建物は2019年度中に完成予定。

 16年2月の南区総合庁舎移転で、別所にあった土木事務所は浦舟町に移った。跡地の面積は3160平方メートル。

 市は跡地を有効活用できるように、同年12月から17年1月にかけて、事業者のニーズを探るための対話を実施。不動産や建設関係の5事業者が関心を示したことから、売却が可能と判断。地域の要望が多い、ケアプラザと子育て支援施設を作ることなどを盛り込んだ公募条件を9月に公表し、11月から応募を受け付けた。その結果、大和地所レジデンス1社だけから応募があり、市保有資産公募売却等事業予定者選定委員会の審査を経て事業予定者に決まった。

1階にケアプラザ

 同社の提案では、建物は7階建てで、1階にケアプラザと親子が立ち寄れる子育て支援施設を作る。2階から7階がマンション部分で75戸を分譲する。同委員会は「1階、2階以上のいずれの用途からも中庭状の広場にアクセスでき、さまざまな交流の可能性を感じる」などと評価した。建物は19年度中に完成予定。

 事業予定者に決まったことに関し、同社の担当者は「この場所はターミナル駅である上大岡駅の徒歩圏内なのが魅力。地域に貢献できる施設を作りたい」と話している。子育て支援施設については「南区内で子育て支援事業の実績があるNPO法人に委ねることにする」とコメントした。

 別所地区には公共施設が少なく、跡地近くに住む男性は「ケアプラザや子育て支援施設ができれば、便利だと感じる人が多くなるのではないか」と話す。

 旧土木事務所と同様に公募売却の準備が進められている花之木町の旧南区総合庁舎跡地は19年度の早い時期の公募開始を目指すとしている。

© 株式会社タウンニュース社