【MLB】ダルビッシュは「究極の負けず嫌い」 レ軍時代も同僚の捕手が明かす“秘話”

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カブス・ダルビッシュ有【写真:西山和明】

MLB公式サイトが特集、ジメネスは「言い合いになって怒鳴りあったこと」も

 カブスに移籍したダルビッシュ有投手は、先発3番手として開幕を迎えることになった。新天地の正捕手はベネズエラ出身のウィルソン・コントレラスが務めているが、右腕にとって大きな助けとなりそうなのが、レンジャーズ時代にチームメートだったクリス・ジメネスの存在だ。マイナー契約ながら招待選手としてメジャーキャンプに参加している捕手は、ダルビッシュとどのように信頼関係を築いていったのか、MLB公式サイトの特集で明かしている。

 ジメネスは2014年途中から2015年までレンジャーズに所属。ダルビッシュとは12試合でコンビを組み、防御率は3.29だった。10試合以上マスクを被った捕手では、A・J・ピアジンスキー(2.80)、ジオバニー・ソト(2.83)に次いで優秀な数字だ。一時は“専属捕手”と呼ばれるほどの存在だった。

 MLB公式サイトは「ジメネスはダルビッシュの球を受けることに関して、実態を見極める力をカブスに与えている」とのタイトルで記事を掲載。初対面した時、ジメネスはダルビッシュのことが怖いと感じたものの、「2人は口論を交えることがありながらも親密な関係を築いた」というエピソードを紹介している。そして、「ジメネスのアプローチはカブスの捕手たちがダルビッシュとプレーする際の助けになるのかもしれない」というのだ。

 ジメネスは記事の中で、ダルビッシュについて「投げたい球を投げる。彼はそういう人間」と紹介。「それを理解しなければならなかったんだ」とも証言している。ダルビッシュが投げたかったボールと違うサインを出し、「言い合いになって怒鳴りあったこと」もあったという。ただ、そういったやり取りを繰り返し、信頼関係を築いていったようだ。

「彼は称賛に値する」「彼は究極の負けず嫌い」

「彼に言い返すのだって怖くはないよ。意地悪な言い方じゃなくてね。彼は自分が気にかけていることを理解する必要があったし、そうすることでそのことを示していったんだ。それに力を注いだものだよ」

 ダルビッシュは2月の入団会見の際、「旧知のクリス(・ジメネス)の存在はいい影響を与えるか?」という質問を受け、「コントレラスの方がいいです」と答えて米メディアの爆笑をさらった場面があった。こんなジョークが飛び出すのも、ジメネスを信頼しているからこそだろう。だからこそ、ダルビッシュの最大限の力を引き出すために、カブスの選手たちはジメネスの言葉から学ぶべきだと、MLB公式サイトは主張している。

 ジメネスは記事の中で「彼は称賛に値するんだ。新しい国に来て英語を学んで彼自身にかかる重圧を跳ねのけて」と指摘。さらに、「彼が究極の負けず嫌いだってことをみんな気づいていないんだ」「彼はほんの少しだけ、周りと違っているんだ。彼の(投球の)考え方のプロセスは大したものなんだ。そして恐らく、それに共通の認識を持つことほど難しいことはないんだよ」とも話している。

 名将ジョー・マドン監督は以前、メジャーでも屈指の多彩な変化球を持つダルビッシュについて、地元メディアの取材に「彼の武器を用いることで、過去よりも完璧な彼の姿を見ることになると思うよ。彼の投球そのものや配球、持ち球をどのようにまとめていくかに関してあれこれ言うつもりはないんだ。彼のしたいようにさせるよ」と証言。そして「それを見届けて、話し合っていくんだ。だけど、自分たちは彼のドジャース時代のプランをそのまま続けてはいかないよ。彼には自然のままでいてほしいんだ」と付け加えていた。

 カブスの捕手たち、そして、現在メジャーで屈指の名将とも言われるマドン監督が、どのようにして日本人右腕の力を引き出していくのか。その手腕にも注目が集まる。

(Full-Count編集部)