「候補地は市内に複数」 ベルマーレ新スタジアム

 サッカーJ1の湘南ベルマーレの新たな本拠地建設を目指して地元経済人らが組織する「湘南スタジアム研究会」が5候補地に絞ったことに関連し、平塚市の落合克宏市長は5日、市内では市有地を含む複数箇所が候補地に挙がっているとの報告をクラブ側から受けたと明らかにした。

 同日の市議会本会議で、数田俊樹氏(清風クラブ)の代表質問に答えた。

 市長は「新スタジアムを市内に、という声が市民らから上がっていることは承知している」と答弁。「ベルマーレ側を主体として市内で進めるなら、行政として応援できるところは応援したい」と話した。

 一方、市は2010年以降、本拠地のShonanBMWスタジアム平塚(平塚競技場、同市大原)について、▽大型映像装置の新設▽トイレ56カ所の洋式化▽客席632カ所の増設▽照明のLED(発光ダイオード)化−など、約9億円の公費をかけて整備してきた。

 市長は、新スタジアムの整備が決まった場合は「平塚競技場への新たな投資は考えられない」とし「(平塚競技場の)活用を一緒に考えてもらいたい」と強調。また「ベルマーレが市の財産という認識はこれまでと変わらない」と語り、複雑な心境ものぞかせた。

 同研究会は候補地に挙がっている自治体に報告、聞き取りを踏まえて4月中旬には具体的な候補地案を公表する見通し。

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