女子プロ野球 藤沢出身2選手、躍進誓う 3月21日からリーグ戦開幕 藤沢市

(左から)今井さん、佐々木さん

 3月から開幕する日本女子プロ野球リーグ(JWBL)に市内出身の今井志穂さん(22)と佐々木希さん(19)が出場する。2人は埼玉をホームにする「埼玉アストライア」に所属。佐々木さんは同チームで1年目、今井さんは5年目のシーズンを迎える。

 2人が所属するチームは創設から6年目を迎え、現在約20人が在籍し、年間で45試合ほどを行う。

 2014年に入団した今井さんのポジションはチームの司令塔でもある捕手。投手に的確なサインを送り、試合の流れを作る。低めの球を取るのが得意で、昨シーズンは失策もなく投手からの信頼も厚い。打者では右に左に安打を量産し、昨シーズンは打率3割を超えた。

 佐々木さんは昨シーズン、同リーグ内の育成チーム「レイア」に所属し、内野手を務めた。レイアでは1年を通して技術や体力、食事トレーニングを行い、ケガ防止のための身体づくりをしてきた。足を使った守備や状況に合わせた打撃、捕球後のコントロールが最大の武器。女子の遠投の平均は70mと言われる中、83mという飛距離を出す強肩を持つ。

 今井さんは「ピッチャーとコミュニケーションを取り、互いに理解し、ゲームの展開を作れたことがエラーゼロにつながった。バッターとしては、盗塁率があまり高くなかったので、成功率をあげていきたい」と振り返った。佐々木さんは「今後の課題は、苦手なバッティングと捕球の精度の向上。出塁率をあげるためにボールを見極める力もつけないといけない」と1年目の意気込みを語った。

同郷の後輩を支える先輩

 1月から同じチームで活動する2人だが、出会って数カ月とは思えないほど、仲が良い。実は同郷であることに加えて出身の高校も同じ。話しているうちに話に花が咲き、意気投合した。野球では佐々木さんが相談し、今井さんがアドバイスを送る間柄だが、ひとたび野球から離れると「高校の話で盛り上がるし、笑いのツボも同じ」と顔を見合わせる。

 小学生時代、今井さんは鵠南シーガルス、佐々木さんは村岡フェニックスに所属。チームでは2人ともキャプテンを務めた。今井さんは小学4年の春季大会で優勝したこと、佐々木さんは小学6年の秋季大会でサヨナラスリーベースがきっかけで野球にのめりこんだ。高校でも野球を続け「よりレベルの高いところでプレーしたい」という思いが生まれ、高校卒業後、プロの道を選び、現チームに入団した。

 チームの目標は「年間女王とリーグ戦1位の完全優勝」。今井さんは「ホームランを狙っていきたい」、佐々木さんは「新人賞を獲得したい」と目標を掲げ、2人は「ゴールデングラブ賞を獲得したい」と口をそろえた。

 リーグ戦は3月21日(水)から開幕し、ナゴヤドームで初戦を迎える。

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