オバマ氏 来日へ 被爆者ら来崎求める

 米国の現職大統領として初めて被爆地広島を訪問したオバマ前大統領が3月下旬に来日する見通しとなったことを受け、長崎の被爆者らは「もう一つの被爆地を訪れ、『核なき世界』を発信してほしい」と強く求めた。

 長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の田中重光会長(77)は「トランプ大統領の誕生以来、核軍縮は後退している。長崎を訪問すれば、世界の悪い流れを断ち切る機会となる」と期待。県被爆者手帳友愛会の中島正徳会長(88)も「長崎で被爆者と言葉を交わし、核廃絶への思いを強くしてほしい」と望んだ。

 オバマ氏の広島訪問に立ち会った田上富久市長は「長崎を最後の被爆地にするというメッセージを世界に発信してもらいたい。日程的に厳しいかもしれないが、あきらめずに訪問を求めていく」と述べた。

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