ゼリーで地域活性化  小田原市

大曽根社長(右)と妻の絵理さん

 国が支援を行う「地域産業資源活用事業計画」に市内前川の(株)ナチュレ(大曽根一成代表取締役)のゼリー開発事業が認定された。3月9日には、神奈川中小企業センター(横浜市中区)で認定交付式および事業発表会が行われる。

 同事業は、地域の資源を活用し地域活性化につながる、新たな商品開発を行う中小企業を支援することが目的。認定された企業は開発のための補助金や低金利融資、専門家によるアドバイス等、国の総合的な支援を受けることができる。

 今回、認定されたのは「神奈川みかん(小田原みかん)・湘南ゴールドを活用した新たなゼリーの開発・販売事業」。「地産地消」の思いのもと、それまでも曽我の梅や片浦レモンなど、小田原や神奈川県産の果物を中心にゼリーの製造・販売を行っていた同社。約1年半前、認定を受けた企業の発表会に参加したことをきっかけに「自社のゼリーで地元の活性化ができれば」と申請の準備を始めたという。

 容器を含めた材料全てが地元産、というのが基本ルール。橘商工会や県中小企業団体中央会の担当者らと協力して準備を進める中で、材料として選んだのは「小田原みかん」と「湘南ゴールド」だった。最終審査を通過し2月9日、全国で24件認定された事業の1つに選ばれた。「まわりの協力もあったので、認定されて良かった」

 開発中のゼリーはダイスカットされていて、色によって味が異なる。パッケージは目下、思案中。今年6月の販売を目指している。

 大曽根さんは「ゆくゆくは海外へ、ゼリーを通じて地元小田原をアピールしていきたい」と語るように、既に海外市場も視野に入れている。現在、開発中のゼリーが海外の店先に並び「それを食べた人たちが小田原に遊びに来てくれるかもしれない。そう考えると楽しい」と笑顔で話した。

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