ハマの変遷 写真と素描で

 横浜を拠点に活動した写真家と画家の作品約150点を通して、横浜の風景の変遷をたどる「写真と素描でたどる横浜 1950−1980年代を中心に」展が、横浜市民ギャラリー(同市西区)で開かれている。18日まで。入場無料。

 1950年代から70年代の横浜を、4人の写真家の作品で紹介。港を中心に撮影した五十嵐英壽さん、占領下の街角を捉えた奥村泰宏さん、赤線地帯にカメラを向けた常盤とよ子さん、ジャーナリスティックな目線の浜口タカシさんの作品が並ぶ。

 素描は、79年に横浜開港120周年を記念して行われた「横浜百景展」に出品されたもの。國領(こくりょう)經郎(つねろう)さんら横浜ゆかりの画家が市内各区の街角や公園などを描いており、個性あふれる画風を堪能できる。

 市内在住の漫画家ヒサクニヒコさん(74)を特集する一角には、78年に同ギャラリーが主催した「ヨコハマ漫画フェスティバル」で描かれたヒサさんの作品を展示している。

 横浜の歴史がテーマで、ヒサさんは占領下の伊勢佐木町に並ぶ米軍のかまぼこ兵舎や廃止される市電などを、ユーモラスに描いた。

 当時、仲間に参加を呼びかけたヒサさんは「会場で描いてもらって、描くこと自体をお祭りにした。柳原良平さんややなせたかしさんと一緒にわいわいしながら描いた」と懐かしんだ。

 問い合わせは同ギャラリー電話045(315)2828。

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