一緒に走ろ 視覚障害者と手を取り疾走

 視覚障害者と健常者が一緒に走りを楽しむ大会「日産ふれあいロードレース」が3日、日産自動車の日産テクニカルセンター(NTC、厚木市岡津古久)で開かれた。同センターと視覚障害者の体力向上に取り組む日本ブラインドマラソン協会の共催で、市民ランナー約700人が春風を感じながら健脚を競った。

 同センター構内を活用し、レースの場が少ない視覚障害のランナーに安心して走ってもらおうと始まり、今回で7回目。競技は2・4〜10キロの3コースを障害者と健常者が14部門に分かれてゴールを目指した。視覚障害者と伴走者、小学生の親子は輪にしたロープを手にしながら走った。

 小田原市から参加した全盲の小玉かおるさん(66)は「坂道ではつんのめったりして本当は怖いが、(伴走者の)ガイドさんがいるから走れた。ゴールしたら爽快感でいっぱいになりました」と話した。小学生親子の部に参加した伊勢原市の草薙輝弥君(8)は「苦しい時、お父さんが引っ張ってくれた」とうれしそうだった。

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