シニア男性の声 商業施設へ 社協とビデオリサーチが販促調査 横浜市港南区・横浜市栄区

忌憚のない意見を出し合う参加者

 シニア男性の忌憚のない意見やアイデアを生かして販売促進を――。港南区社会福祉協議会や株式会社ビデオリサーチなどが連携でシニア男性を対象とした商業施設の販促調査を始めた。先月21日にダイエー港南台店で初の会合があり、区内に住むシニア男性の意見やアイデアに同店の関係者らが熱心に耳を傾けた。

 この取組は「男性の我が街プロジェクト」と題し、同協議会とビデオリサーチ内の「ひと研究所」、桜美林大学老年学総合研究所のメンバーらの共催で実施。生活者のニーズを研究機関や自治体などと連携して調査し、サービスや商品開発に生かす取組「リビングラボ」の手法を取り入れた。

 調査に協力したのは同協議会や港南区役所などが主催した講座「男のセカンドライフ大学校」の卒業生で63歳から71歳までの7人。

 自らの体験を踏まえ「駐車場は使いやすく低価格であることが重要」「どこに何が売っているのかわからない。案内役の店員を巡回させてみては」「港南区は特定の分野に特化した大規模な店が少ない」などと次々と意見やアイデアを出した。またネットショッピングの利用よりも広告チラシをみて店を選んでいる実態も浮かび上がった。

 株式会社ダイエーのオムニチャンネル統括リーダー、吉岡素成さんは「皆さんの貴重なご意見、言葉がひしひしと伝わってきた。(今回の取組のように)お客様や行政などと近いところで接点ができるのがいい。今後もセカンドライフ大学校に相談し、課題解決のヒントを見出していきたい」と話している。

 同協議会とビデオリサーチは今後、2ヶ月に1回のペースで同様のリビングラボを実施し、区内の企業と連携しながらシニア市場の調査や開発に取り組んでいくとしている。
 

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