「ザウバーほど大きく進歩したマシンは他にない」とエリクソン

 マーカス・エリクソンは、F1全チームのなかで2018年に最も大きな変容を遂げたのは、自身が4年目のシーズンを迎えるアルファロメオ・ザウバーF1だと考えている。

 実際にザウバーは、今シーズンに向けて一連の大がかりな変革を進めてきた。マシンには最新スペックの2018年型フェラーリ製パワーユニットが搭載され、アルファロメオと結んだ強固なコマーシャルパートナーシップからもメリットを得ている。

 だがエリクソンは、新しいC37のパッケージはザウバーF1の復活とこれからの発展をも体現していると見る。

「もちろん、パワーユニットのマニュファクチャラーを変えたことで、いくつかの要素変更を余儀なくされたチームもある。だが、純粋にマシンそのものを見た場合、僕たちのチームが一番大きく変化したと思う」とエリクソンは語り、以下のように続けた。

「メカニカルな側面と空力の側面、どちらもかなり変わったよ」

「僕たちは2年分進化したエンジンを使う。つまり、おそらくザウバーのパッケージこそが最も新しくなり、あるいは最も著しく変わったと言える」

 とはいえエリクソンは、短期的にはC37のパフォーマンス追求は慎重に進めるべきだと考える。昨年のマシンと比べてデザインが抜本的に変わったことを考えれば、新型マシンのポテンシャルを引き出すためにはできるだけ走行距離を稼ぎ、マシンを理解するための期間を確保することが必要だというのだ。

「そう、これはリスクなんだ。昨年と比べてこれほど大きくコンセプトが変わったのだから、走れるラップはすべて利用してマシン理解の促進につなげなければならない」

「新しいマシンに大きなポテンシャルがあることはもう分かっている。だが、僕たちは異なるセットアップのパターンを試して、マシンがそれぞれにどう反応するのかを見極める必要がある。(1回目のバルセロナテストでは)実際にそうした作業があまりできなかった」

「僕たちのようなチームにとって、こうした天候は当然ながら望ましくない。だけど来週(2回目のバルセロナテスト)は天気も良いみたいだから、1周でも多くのラップを走って、それを最大限活用すべきだ」

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