ジュニアマイスター認定 鹿町工高・土木技術科3年38人全員 学校初の快挙

 長崎県立鹿町工業高(佐世保市鹿町町、梅野剛校長)土木技術科3年の38人全員が、取得した国家資格や検定試験などを点数化し、基準を満たした生徒を顕彰する「ジュニアマイスター」の称号を取得した。クラス全員の認定は同校初の快挙。生徒たちは「全員認定を目標に、3年間支え合って挑戦した。本当にうれしい」と喜んでいる。

 専門的な知識や資格を持つ生徒の育成を目的に、全国工業高等学校長協会が主催。点数の合計が30点以上でジュニアマイスターシルバー、45点以上で同ゴールドの称号が与えられる。特に難易度が高いSランクまたはAランクの資格を取得し、八つの資格の合計点が60点以上の生徒を特別表彰者として認定している。

 3年間担任を務めた浦郷尚弘教諭(34)によると、入学当初は勉強が不得意な生徒も多かったという。「成功体験をすることで自信を持ってもらいたい」と全員認定の目標を掲げた。教え合い、支え合う雰囲気が生まれ、朝夕の補習や勉強合宿で力を付けた。27人がゴールド、11人がシルバーに認定。ゴールドのうち5人が特別表彰を受けた。

 浦郷教諭は「こつこつと努力してきたことが形となり感慨深い。自信を持って社会で活躍してほしい」と期待を寄せた。特別表彰を受けた丸田蓮さん(18)は「自分の結果よりもみんなで取れたということが何よりうれしい。仕事に生かしたい」と目を輝かせた。生徒たちは3月1日に卒業式を迎え、自信を胸に新たな一歩を踏み出した。

ジュニアマイスターに認定された土木技術科3年の生徒たち=佐世保市、鹿町工業高(同校提供)

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