命や生き方考える 産婦人科医ら出前授業 鎌倉・玉縄中

 命の大切さや人生について産婦人科医らが語る出前授業が5日、神奈川県鎌倉市立玉縄中学校(同市岡本)で行われた。卒業を控えた3年生約200人が生まれた意味や、今後の生き方を考えた。

 講師は湘南鎌倉総合病院(同)副院長で産婦人科部長の井上裕美さんと、助産師の長谷川充子さん。同校が毎年出前授業を依頼している。

 井上さんは動物行動学の知見から「子孫を残すため、人が人を愛することは遺伝子にプログラムされている」と解説。そうしてできた命を「お母さんが心を込めて産み、それを多くの人が見守っている」と出産の現場を語った。

 長谷川さんは望まない妊娠をした中学生の例を挙げ、「赤ちゃんもお母さんも幸せになるために生まれてきた。性行為は親になる責任が伴うことを知って」と呼び掛けた。授業を受けた女子生徒(15)は「親や先生に支えられて生きていることに感謝したい。誰かの役に立てるような人になりたい」とこれからの人生を見つめていた。

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