長崎短大生が松浦スイーツ考案 カボチャのブッセなど商品化へ

 長崎県松浦市の菓子店主らが市内の農産物を生かした菓子を開発する「松浦おさんじプロジェクト」と、長崎短大(佐世保市)の学生が新たなスイーツを共同で考案した。カボチャを使ったようかんや焼き菓子のブッセなど6種で、柔らかい口当たりとすっきりとした甘さが特徴。岩元製菓舗店主、岩元啓晃さん(47)は「食材の安定供給や賞味期限などに課題はあるが、商品化を目指したい」と話した。  同プロジェクトは市民に市内菓子店の利用を促す地産地消の取り組みとして2011年にスタート。これまでにマーコットやイチゴ、サツマイモなどの商品を作ってきた。

 共同開発は16年にプロジェクトを知った同大食物科の平田安喜子教授が、アイデアの考案から商品化までの過程を学ぶ場として学生が参加できないかと岩元さんに相談したことがきっかけ。昨年度のテスト開発を経て今回は本格的な共同の取り組みとして、プロジェクト側からカボチャの活用法を募った。

 学生は同科製菓コースの計40人で、昨年4月から約2カ月間アイデアを練った。6月に10種を提案し、プロジェクト側が6種を採用。各店舗が3月までに試作品を完成させた。

 4日、各店舗のスイーツを集めた「春のお菓子まつり」が松浦市内で開かれ、開発品を販売し、売れ行きは好調だったという。

 カボチャのようかんを考えた同大1年の塩谷知海さん(19)は「商品を考え、完成させるまでを体験できてとても勉強になった」と話した。新年度も共同開発は続け、土産品として買い求められる消費期限の長い商品の考案に取り組むという。

学生のアイデアを基に完成した松浦産のカボチャを使ったスイーツ=松浦市、漁村体験学習施設

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