匂いで感じる桜寄贈 平塚盲学校に「春めき財団」

 甘い香りと濃いピンク色が特徴の「春めき桜」の寄付や就農支援などに取り組む春めき財団(南足柄市塚原)が7日、県立平塚盲学校(平塚市追分)に、容器に植えられて移動可能な「モバイル春めき」と呼んでいる鉢植えを寄贈した。

 春めき桜は早咲き桜で、元南足柄市職員で園芸家の古屋富雄さん(65)が2000年に登録した新しい品種。古屋さんはこれまで匂いから桜を感じられる特徴を生かし、同校をはじめ視覚障害者支援施設などに約2千本以上贈ってきたという。

 ことし1月下旬に古屋さんが代表理事となり、財団を登記。考案したモバイル春めきの寄贈先を探していたが、最初に植樹した同校に届けることになった。

 約2メートルに育った若木を受け取った高等部普通科3年の菊地泰成さん(18)は「3年前に植樹した春めき桜は、ことしも咲こうとしている。今回のものも大きく育て、匂いを感じながら卒業していきたい」と感謝していた。

 古屋さんは「植樹するところやスペースがなくても置ける。ソメイヨシノより早く咲く桜を楽しんでほしい」と話していた。モバイル春めきの問い合わせは、古屋さん電話090(7849)9200。

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