ツインズがリンに2年2000万ドルをオファー リンは拒否

セントポール・パイオニア・プレスの報道によると、ツインズはカージナルスからフリーエージェントとなっているランス・リンに対して2年2000万ドルの契約をオファーしたようだ。しかし、リンはこれを拒否。依然として所属先が決まらない状況が続いている。

ツインズは2月にトレードでジェイク・オドリッジ、フリーエージェントでアニバル・サンチェスを獲得し、エースのアービン・サンタナを開幕から数週間欠くことが確実な状況のなかで先発の最低限の頭数を揃えたが、現在も引き続き先発投手獲得の可能性を模索している。フリーエージェント市場にはまだジェイク・アリエタ、リン、アレックス・カッブといった有力投手が残っており、ツインズはそのなかで先発2~3番手として堅実な働きを期待できるリンに狙いを定めたようだが、ツインズのオファーはリン側の要求に見合うものではなかった。

リンはメジャー2年目の2012年に先発ローテーション定着を果たし、いきなり18勝をマーク。それ以降、トミー・ジョン手術により全休した2016年を除く全てのシーズンで2ケタ勝利、防御率2~3点台、175イニングをクリアし、メジャーでも有数の「計算できる先発投手」として活躍してきた。トミー・ジョン手術からの復帰1年目となった昨季も、186回1/3を投げて11勝8敗、防御率3.43と安定したパフォーマンスを発揮。これまでのリンの実績を考えると、ツインズの2年2000万ドルというオファーは安すぎるように思われる。

もちろん、ツインズ側に「なるべく安価で契約したい」という思惑があることは間違いないだろう。レギュラーシーズン開幕が迫るなか、選手側が焦りを感じ、希望条件を引き下げる可能性もゼロではないからだ。まだフリーエージェント市場にはリンを含め多数の有力選手が残っているが、今後は「なるべく安価で契約したい」球団側と、「早く契約を手に入れたいが希望条件をなるべく引き下げたくない」選手側との間で、絶妙な駆け引きが続けられることになりそうだ。

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