多摩市:「橋」を新たな観光資源に 魅力発信へ事業開始 多摩市

180以上ある橋が主役に=写真はさんかく橋

 「多摩市内にいくつ橋があるか知っていますか」――。市内には、川の橋だけでなく、道路橋などを含めて180以上もの橋が架けられている。その橋とともに周辺の緑や自然をまちの魅力、新たな観光資源として、市内外に発信していこうと「多摩市の『橋』をめぐる魅力発信プロジェクト」が動き出した。その第1弾として、3月に「発掘モニターツアー」「「スマートフォン(SNS)写真教室」が行われる。

 主催するのは、多摩市、京王電鉄(株)、(公財)東京観光財団、まちづくりラボ・サルベージ(株)の4者で構成される「同プロジェクト連携協議会」。東京都と東京観光財団では、都内の各地域から地域資源を活用するためのアイデアを募集し、旅行者誘致につなげていく「地域資源発掘型実証プログラム事業」を実施している。そこに多摩市内に180以上ある「橋」に着目した京王電鉄(株)が多摩市の推薦を受けて事業提案を行い、採択された。同財団の委託を受けた町田市に本社を置くコンサルタント会社「まちづくりラボ・サルベージ(株)」が主導し、4社が連携して事業を進めていくこととなった。

モニターツアー&写真教室

 多摩市は、多摩丘陵の自然と地形を活かし、計画的に歩車分離で開発されてきた「多摩ニュータウン」が大部分を占める。その開発によって、道路橋など数多くの橋が存在することもまちの特徴に挙げられる。同プロジェクトでは、日常生活で意識することのないインフラ設備であるその「橋」が”主役”となる。

 プロジェクトの第1弾として企画されたのは、「『撮影スポット』発掘モニターツアー」「スマートフォン(SNS)写真教室」。モニターツアーは、知られざる撮影スポットを5つのコースに分かれて探し出し、発表・共有するという内容。開催日は、3月17日(土)で午前9時30分にパルテノン多摩4階会議室に集合し、5コースに分かれて撮影していく(申込み締切10日(土))。

 一方の写真教室は、橋を題材に、スマートフォンのカメラを使ってSNS映えする画像を撮影する方法を学ぶ。1回目は3月21日(祝)午前9時30分に京王多摩センター駅改札前に集合。2回目は27日(火)午前9時30分に京王永山駅集合。両回とも、集合場所から移動して3、4カ所で撮影を行う(申込み締切は1回目14日(水)、2回目20日(火))。

 4月以降も、スタンプラリーやフォトコンテスト、”橋マニア”や小学生向けのミニツアー、橋のWebサイトも公開していく予定だという。同協議会では「一連のプログラムを通して、多摩市の橋と魅力的な自然の存在を広く認知してもらい、『都心至近でも自然と素敵な風景を楽しめる場所』として多くの人に訪れてもらえれば」と話している。

 ツアーや写真教室の申込み、詳細は、まちづくりラボ・サルベージ(株)担当岩田さん【電話】042・851・8316へ(平日午前9時30分〜午後5時30分)。

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