長崎県警平戸署馬ノ元駐在所の巡査部長、高柳智和さん(36)が近くの平戸市立田平南小(永吉章英校長)6年生15人の似顔絵を描き、8日に同校を訪れ、卒業記念として一人一人に贈った。
高柳さんは大学で美術を学び、いったん中学校の教師となったが、2010年に警察官に転職。登校時やパトロールで見守ってきた子どもたちの卒業を祝おうと、同駐在所に赴任した15年の翌年の春から似顔絵を贈っている。
似顔絵は児童の写真を基に色鉛筆で色紙に描いた。笑った時の目元や口元などの特徴を捉え、生き生きとした表情に仕上げた。出会いを通じ、自分を高めてほしいとの願いを込めた「一期一会」の言葉も添えた。
8日に同校を訪れた高柳さんは「毎日、元気にあいさつをしてくれる皆さんに感謝を込めて描きました」と話し、一人一人に似顔絵を手渡した。子どもたちはお互いに見せ合いながら「似ている」などと喜んでいた。川下晴貴君(11)は「目元がそっくり。宝物にしたい」と笑顔で話した。