《西荻窪》有機野菜など、素材を生かした料理が人気の「バルタザール」

生地がもちっとして芳ばしく、やみつきになる「玄米ピザ」

 西荻窪駅から徒歩数分のところにある、野菜など素材のおいしさを実感できるレストラン「BALTHZAR(バルタザール)」を紹介しましょう。店内は、ヨーロッパの“田舎食堂”のような、素朴で温かな空気に包まれ、この地に根を下ろして16年間という落ち着いた雰囲気が漂っています。

のんびりと落ち着く雰囲気の店内

 この店のメニューは、どれも新鮮な有機野菜や魚介、肉の味を生かしたシンプルなもの。一番人気は「玄米ピザ」(スモールサイズ800円、レギュラー1100円)だそうです。

 このピザは、玄米のモッチリさを残して焼いた生地に、玉ネギ、ネギ、スリランカから仕入れた生コショウの塩漬け、釜揚げシラス、パルメザンチーズをトッピング。生コショウのピリッとした感じと玄米の香ばしさが堪りません。お酒のつまみにも食事にもOKです。

 「グリルした野菜の盛り合わせ」(980円)は、有機野菜の味の濃さを実感できる一品。季節によって野菜の種類は変わりますが、取材をした日は、玉ネギ、ニンジン、ブロッコリー、カブ、サツマイモ、スナップエンドウ、エリンギ、レンコン、パプリカ、キャベツ、トマトを使用。皮付きのまま丸ごと、アルミホイルに包んで蒸し焼きにされた玉ネギは、とっても甘くて美味。味付けをしていない玉ネギがこんなにおいしくなる力を秘めていたなんて、驚きです。

野菜本来のおいしさが味わえる「グリルした野菜の盛り合わせ」

 しっかりと食事をしたいときは、定食がお勧めです。ランチだけでなく、ディナーでも注文でき、玄米ご飯にみそ汁、メインに、小鉢3品と漬け物がセットになっています(ランチ1000円、ディナー1400円)。

 この日のメインは「豆腐のサクサク揚げ」。専門店の天ぷらを超えるくらいの揚げ物を作りたい、との思いから生まれた店の人気メニューのひとつで、豆腐となすの天ぷらに中華風のソースがかかっています。

 小鉢は、ニンジン、ダイコン、車麩の煮物と小松菜のおかか和え、キャベツ、キュウリ、ニンジンのコールスローサラダ。どれも味付けが濃すぎないため、ほどよく野菜の味を感じられます。

 みそ汁に使っているみそは、甘めのみそと玄米みそを合わせたもので、季節によって濃さを変えていくとのこと。玄米がふっくらして甘味があるのは、試行錯誤の結果、コシヒカリを半日水に浸し、日本製の圧力釜で炊くのが一番おいしくなるとわかったからとか。

定食のメインや小鉢は季節によって変わります

 店長の長本開さんは「農薬を使っているとか使っていない野菜というのを意識しないで食べてもらっていいです。でも、食べてみたらおいしかった、なぜこんなにおいしいのかなと感じてくれると、有機野菜を意識するきっかけになるのではと思います」と語ってくれました。

 長本店長によると、お客さんを見て味付けを変えることも。たとえば、妊娠している女性だったら、ペペロンチーノの辛さは抑える、ランチにOLらしき人が来たら、午後も仕事があるだろうから、料理の中に入っているニンニクは控えめにする、高齢者だったら塩分を少なめにするなど・・・。

 「バルタザール」の温かな雰囲気は、こんな気遣いからも生まれているのかもしれません。西荻窪に足を伸ばしたら、ぜひ、立ち寄ってみてください。きっと、ほのぼのした気分になれますよ。

1階の八百屋さんの横にある階段を上がると、店の入り口が

BALTHZAR

所在地:杉並区西荻南3-15-3 ほびっと村2階

営業時間:ランチ 午前11時30分~午後3時(L.O.午後2時30分)/ディナー 午後6時~午後11時(L.O.午後11時)、 

定休日:月曜日、第3火曜日

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