J1で大抜擢!1999年以降に生まれた6人の駿才

若手の台頭が目につく今年のJ1。

そこで今回は、第2節までに起用されている選手のなかから「1999年以降に生まれた」若き逸材たちをご紹介しよう。

安部 裕葵 (鹿島アントラーズ) 

1999年1月28日生まれ(19歳)

将来が楽しみなアタッカー。弱冠19歳ながら今季のACLで2試合連続でスタメン起用されると、清水とのJ開幕戦でも先発に名を列ねた。

10代での開幕スタメンはクラブ史上でも5人目。第2節ガンバ大阪戦でも途中出場したが、直近のACLは怪我のため帯同しなかった。

171cmと小柄ながら果敢なドリブル突破で相手守備陣を脅かす。大岩剛監督、そして内田篤人からも確かな評価を得ており、ブレイクの予感が漂う。

中村 敬斗(ガンバ大阪)

2000年7月28日生まれ(17歳)

昨年行われたU-17ワールドカップのホンジュラス戦でハットトリックを決め、瞬く間に注目を集めることになった中村敬斗。

高い個の力を備えたアタッカーは、海外からの誘いも断りガンバ大阪に加入した。17歳でJリーグの舞台へと飛び込んだ彼は、開幕戦から出場を重ねている。

新たにレヴィー・クルピ監督を迎えたチームはなかなか勝てない。中村も鹿島アントラーズ戦ではシュートをポストに当ててしまい、同点ゴールを逃してしまった。

しかし、それでも大きな可能性は感じさせた。香川真司の才能を開花させた指揮官の下で大ブレイクし、世界の舞台へと羽ばたくことができるだろうか?

久保 建英(FC東京)

2001年6月4日生まれ(16歳)

7日のルヴァンカップで初めてトップチームの公式戦でフル出場した久保建英。

幼少期から“神童”として脚光を浴びてきただけに将棋の藤井聡太六段のような風格、落ち着きがあり、もはや「10代」という括りで紹介するのも憚られるところだが、今年6月の誕生日にようやく17歳になる。

昨年はU-20&U-17の両ワールドカップに日本代表として出場し、クラブチームでもJ1、J3、ユースと各カテゴリーを行き来する多忙な日々を送った。

今年は疲労も考慮しU-19代表に専念する見込みとも報じられているが、ワールドカップの選考でハリルを悩ませるくらいの輝きをJ1の舞台で放ってほしいものだ。

菅原 由勢(名古屋グランパス)

2000年6月28日生まれ(17歳)

年代別日本代表の常連で、昨年のU-17ワールドカップに出場した菅原。

この春に高校3年生となる17歳だが先月2種登録されると、風間八宏監督に「年齢は関係ない」とガンバ大阪とのJ1開幕戦に大抜擢。17歳7か月27日でのJ1開幕戦での先発は、稲本潤一(現コンサドーレ札幌)の17歳6か月に次ぐ、史上2番目の記録となった。

本来は中盤の選手だが、対人戦の強さからDFとして高く評価されており、名古屋でもセンターバックとして起用されている。

名古屋は開幕から2連勝を飾り、その原動力として元ブラジル代表FWジョーやGKランゲラックなどの大物外国人の名前が挙げられるが、弱冠17歳の俊英からも目が離せない。

ちなみに名前の由勢は「ゆきなり」と読む。

田川 亨介(サガン鳥栖)

1999年2月11日生まれ(19歳)

U-15が昨年、日本クラブユース選手権と高円宮杯全日本ユースの2冠を達成。さらに今年に入り、オランダの名門アヤックスと育成強化のパートナーシップ契約を結ぶなど、下部組織の充実が止まらないサガン鳥栖。その象徴として現在トップチームで活躍するのが、19歳のFW田川亨介だ。

プロ1年目の2017シーズンは24試合に出場し4ゴールを記録。マッシモ・フィッカデンティ監督の評価は高く、今シーズンも開幕から2試合連続でスタメンを務めている。スピードを生かした裏への抜け出しを得意とするほか心身の強さも備え、ヴィッセル神戸との開幕戦では自身が獲得したPKを直訴して蹴り、しっかり初ゴールを決めてみせた。

2節のV・ファーレン長崎戦ではスペースを消された相手に持ち味を発揮できなかったが、これも経験。昨年のU-20ワールドカップに久保建英とともに“飛び級”で出場した若きストライカーは、今シーズンも大いに注目である。

福田 湧矢 (ガンバ大阪)

1999年4月4日生まれ(18歳)

10代選手の起用が目立った今シーズンのJ1開幕戦。なかでも最も大きな驚きだったのは、ガンバ大阪で開幕スタメンの座を掴んだ福田湧矢であった。

東福岡高校で背番号「10」をつけた福田は、今季から加入が決まった高卒ルーキー。高校時代には総体と選手権大会の二冠に貢献した。 G大坂では今野泰幸が負傷しており、急遽開幕前のミニゲームで福田が主力組に抜擢されると、名古屋グランパスとの開幕戦でも先発のチャンスを掴んだ。 高校の卒業式を控えている状況でのJデビューとなった福田は、18歳とは思えぬ落ち着きでボールをさばき、ボランチを組んだ20歳の市丸瑞希とともに中盤に安定をもたらした。

チームは開幕から3連敗と元気がないが、福田の存在はチームにとって明るい話題だ。遠藤保仁というお手本からいろんなものを吸収し、近い将来チームの柱に成長することができるだろうか。

© 株式会社ファッションニュース通信社