中韓へ旅行した長崎県民 長崎空港利用は32.5%にとどまる

 民間調査会社みかんコミュニケーションズ(長崎市)が長崎県民220人を対象に実施した海外旅行動向調査によると、韓国や中国に旅行したことがある40人のうち、長崎空港発着の航空便を利用したのは32・5%にとどまり、多くの人が県外空港を使っていた。

 長崎空港は中国・上海線と韓国・ソウル線の二つの国際定期路線がある。県国際観光振興室は「路線の存在を知らない人がまだ多いと思われる。県の広報紙を活用し、路線や両国の魅力など情報発信を強化していきたい」としている。

 調査は十八銀行系シンクタンクの長崎経済研究所が協力し、1月にインターネットなどを通じて実施。それによると、対象の220人のうち海外旅行の経験者は73・6%で、行き先は米国、韓国、ハワイの順に多く、目的は観光、仕事、修学旅行と続いた。

 出発空港は長崎の17・1%に対して、福岡は61%に上るなど県外空港の利用が多かった。理由は「長崎に路線がない」「ツアーで設定されていた」「ダイヤの都合」などが挙がった。

 長崎発着の新規路線への希望を聞いたところ、「増やしてほしい」は39・5%で、行き先はハワイが最多。一方「どちらともいえない」48・6%、「増やさなくてよい」11・8%と消極的な意見も目立ち、「福岡空港を使える」「採算が取れるとは思えない」といった意見が聞かれた。

© 株式会社長崎新聞社