バティスタ以上のインパクトなるか!? 広島メヒアが開幕1軍へ猛アピール

広島のアレハンドロ・メヒア【写真:荒川祐史】

オープン戦開幕から3試合連続本塁打で打率5割

 広島のアレハンドロ・メヒアが、オープン戦開幕から3試合連続本塁打と好調だ。3試合全てにスタメン出場し、12打数6安打の打率.500、3本塁打、7打点と、外国人枠争いが熾烈なチームで、開幕1軍へ猛アピールしている。

 育成契約でスタートした昨季は、ウエスタン・リーグで打率.331をマークして首位打者のタイトルを獲得。7月に支配下登録を果たし、チームがリーグ優勝決定後の9月に初安打、初打点も記録した。

「1軍では試合数も少なかったので、まだ慣れていない部分もあるが、チャンスをもらえれば、やれる気持ちもあるし、自信もある」という言葉通り、好スタートを切ったメヒア。「いつでも試合に出られるように準備をしておいてくれと言われた」という緒方監督の期待に応える活躍ぶりだ。昨季、同じくシーズン途中の支配下登録で、初打席初本塁打の衝撃デビューを飾ったバティスタとは異なるタイプのアベレージヒッターという評価だったが、3戦連続弾で「長打力にも自信がある」というアピールを証明してみせた。

 3日の西武戦ではドラフト1位ルーキーの齊藤からストレートを左中間スタンドに運び、4日の同カードでは高橋光のカーブを狙い打ち、変化球への対応も示した。今後は1軍の主力レベルの投手との対戦となるが「2軍でも、1軍で投げていた投手と対戦していた。日本のピッチャーはコントロールがいいので、1軍レベルの投手との対戦は簡単ではないが、制球がアバウトな2軍の投手よりはまとまっていてストライクも入ってくるので、そういう意味では打ちやすいかもしれない」と不安はない。

 今オフは目立った補強がなく、特に野手は新戦力が皆無な状況で、東出打撃コーチは「今年は昨年のバティスタや、投手で言えば薮田や中村祐のような、予想外の選手が期待以上の活躍をすることが必要になる」と現有戦力のレベルアップに期待する。その候補として、堂林や野間、内野手では美間や庄司などの名前を挙げたが、メヒアが現在の打撃を続けられるなら、昨季のバティスタ以上のインパクトを残すことも可能になる。

「カープにはチャンスをもらったし、自分がレベルアップするまで待ってくれた。広島は好きだし、チームに必要とされる限り、ずっとここでプレーしたい」というメヒア。主力選手の故障による出遅れが目立つチームで、リーグ3連覇を目指す最強打線に新たなピースが加わりつつある。

(Full-Count編集部)

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