【MLB】大谷3回6失点も捕手リベラは心配なし「練習試合で投げるのは大変なこと」

3回6失点を記録したエンゼルス・大谷翔平【写真:盆子原浩二】

2試合連続で練習試合の先発「アドレナリンは沸いてこないよ」

 9日(日本時間10日)に行われたメキシカンリーグ・ティファナとの練習試合に先発したエンゼルス大谷翔平投手。当初は60球もしくは4イニングが予定されていたが、3回で64球を投げ、1被弾を含む6安打6奪三振3四死球6失点で降板した。初回に先制ソロを許した後、制球に苦しんだ右腕だが、コンビを組んだ捕手レネ・リベラは「もう少し時間をあげないと」と心配する様子はなかったという。地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」電子版が伝えている。

 大谷は初回に2死から3番マーティンに右翼へ先制ソロを献上。2回には1死からの2連打などで2失点、3回には先頭から2四死球で走者を背負い、2死を奪った後の2連打で3点を失った。この日の投球について、23歳右腕は「いいボールと悪いボールがはっきりしていたっていうのが一番大きいんじゃないかと思う」と振り返る一方、「いいペースでは来ていると思っているので、継続してやっていきたい」と前向きな姿勢。これにリベラも同調した形だ。

 マリナーズやメッツなどを渡り歩いたベテラン捕手は、前回先発したブルワーズとの練習試合に続き、今回も練習試合での登板だったことを指摘。「練習試合で投げるのは大変なこと。ティファナはいいチームだけど、メジャー球団ではない。アドレナリンは沸いてこないよ。(メジャーの試合で)球場の照明に煌々と照らされる中、プレーボールの声が掛かれば、まったく違った姿を見るだろう。もっと球速も上がり、球の切れも増す。真のオオタニが見られるはずだ。もう少し時間をあげないと」と話したという。

 記事によれば、この日対戦したティファナ打線で特筆すべきメジャー経験を持つのは、かつてマーリンズなどで活躍したホルヘ・カントゥだけだったという。

 大谷はこの日を含め、実戦では3試合に先発。そのうち2戦が練習試合での登板だった。“二刀流”右腕の次回登板予定は発表されていないが、中5日のスケジュールでいくと15日(同16日)の先発が予想される。エンゼルスはその日、本拠地でのカブス戦、敵地でのロッキーズ戦の2試合が予定されており、いずれかの試合で大谷が先発する可能性は高そうだ。

 リベラの言葉どおり、メジャー選手との対戦では「真のオオタニ」を見られることに期待したい。

(山岡則夫 / Norio Yamaoka)

山岡則夫 プロフィール
 1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌Ballpark Time!を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、製作するほか、多くの雑誌やホームページに寄稿している。最新刊は「岩隈久志のピッチングバイブル」、「躍進する広島カープを支える選手たち」(株式会社舵社)。Ballpark Time!オフィシャルページにて取材日記を定期的に更新中。

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