800回目の平和祈念式 爆心地から500m 児童1400人犠牲の長崎・城山小

 長崎市立城山小(竹村浩明校長、492人)が1951年8月9日から毎月開いている平和祈念式が9日、800回目を迎え、子どもたちは平和への思いを新たにした。

 同校は長崎原爆の爆心地の西500メートルに位置し、児童約1400人と教職員28人、学徒報国隊員など約100人が原爆で死亡した。校内には長崎原爆遺跡の一つ、旧城山国民学校校舎や、学徒報国隊員として作業中に亡くなった県立長崎高等女学校4年の林嘉代子さんをしのび、母親の津恵さんが49年に植樹した「嘉代子桜」などがある。

 式では、竹村校長が「多くの先輩や先生の平和への思いを受け継ぎ続いてきた平和祈念式が800回を迎えた。これまで支えてくれた皆さんに感謝したい。平和のありがたみをかみしめ、世界が平和になるためにどうすればよいか学んでいきましょう」と呼び掛けた。全校児童で被爆して亡くなった子どもや教師をしのぶ歌「子らのみ魂よ」を合唱。校庭の西側にある原爆殉難者の碑に向かって黙とうをささげ、少年平和像に向かって一礼した。その後、嘉代子桜や少年平和像などに献花した。

 1年生の石本かのんさん(7)は「平和学習発表会で嘉代子桜の劇をして、嘉代子さんの役をした。他の人のことも勉強して、やさしい2年生になりたい」と話し、田口桃さん(7)も「平和の大事さを伝えれば、戦争がなくなるかな。平和をつくりたい」と思いを語った。

「子らのみ魂よ」を合唱する児童=長崎市、城山小

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