一瞬トップタイムのアロンソ「少しだけポテンシャルを示すことができた」。マクラーレンへの信頼失わず

 F1テスト期間を通してマクラーレンにトラブルが連発、最終日もフェルナンド・アロンソがコース上でマシンを止める事態になった。しかしアロンソは、MCL33のポテンシャルを信じ、前向きな姿勢を貫いている。

 9日、アロンソは午前のセッションスタート直後にコースイン、しかし7周のインスタレーションラップを繰り返した後、最初のフライングラップに入った時にトラブルが発生し、ターン7でマシンをコース外にとめた。オイル漏れが起きていたため、赤旗が掲示され、コース清掃が行われた。

 チームはターボのトラブルが発生したと説明、パワーユニットを交換した。アロンソは午後のセッションがスタートした14時を少し過ぎたころにコースに復帰、作業の遅れを取り戻すために精力的に走りこんだ。アロンソは1分17秒台のタイムを連発してフェラーリのキミ・ライコネンに次ぐ2位に浮上、セッション終了間際には1分16秒720を記録、一瞬タイムシートの首位に立ったが、このタイムはシケインカットにより取り消された。

 最終的にアロンソは93周を走行、ハイパーソフトタイヤでマークした1分17秒784でこの日の2位となった。このタイムは8日間にわたるテストの総合タイムシートにおいてフェラーリのふたりに続く3位にあたる。

「今日はローラーコースターのような一日だったよ!」とアロンソ。
「今朝はエンジンに問題が起きたために午前中に予定していたプログラムをまったくこなせなかった。でもできるだけ早く走行を再開できるよう、チームの皆が最高の仕事をし、マシンのあらゆるものを交換してくれた」

「午後はとてもうまくいった。一日かけてやるはずだった作業を午後のセッションに詰め込み、やりたかったことをすべてこなすことができた。だからいいテスト最終日になったし、結果にはとても満足している」

 テストでの最後の走行を終えたアロンソは「最終日に少しだけマシンのパフォーマンスを引き出せたね」と語った。
「すべてがうまく機能し、正しい方向に進んでいると思う」
「どのチームも今のところ力を隠している。それは僕らも同じだ」
「オーストラリアで自分たちの力を確認しよう。楽しんでレースをするよ!」

「このマシンにはまだ隠されたパフォーマンスがあり、もっと向上する余地がある。信頼性についても同じだ。これから開幕戦までの2週間はとても大事だ。ファクトリーで準備にあたるよ。オーストラリアでは全員が最大のパフォーマンスを発揮して走るから、その時初めて自分たちの位置が分かるだろう」

「この冬のテストはとても有意義だったと思う。たくさんの新しいことを検証し、テストした。これからの2週間でそれを活用して態勢を整える」

「頑張ってくれたチーム全員にねぎらいの言葉をかけたい。メルボルンでレースをするのが楽しみだ」

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